F1を頂点とするモータースポーツの一番の入門カテゴリーに位置するのがレーシングカートです。
いきなりフォーミュラーマシンをドライブすることは難しいですが、カートなら手ぶらでその日に乗ることもできちゃいます。
走れる場所も割と多く都内から一時間以内で行ける場所もあり、まさに最も身近なモータースポーツと言えるでしょう。
目次
カートってどんな世界なの?やっている人の年齢層や目的など!
まだまだ外から見るとその様子が分かりにくいレーシングカートの世界。
ではいったいどのような人がレーシングカートに取り組んでいるのでしょうか?
まず年齢層ですがこれはかなり幅広く、3歳~70歳くらいでしょうか。
この幅の年齢の選手が同時に走ることはまずなく、練習走行、レースともに基本的にはある程度クラス分けされ、安全に走れるように考慮されています。
経験上3,4歳は本格的なレースに参加するというより、キッズカートスクールを受けてみたり、お試しのレースに参加してみたりという感じですね。
72歳の方でレースに参加されていて、かなりよい順位を走行していた方にお会いしたことがあります。
こう見えてレーシングカートは体力的になかなか疲れるのですがすごいなと思いました。
カート人口を年齢別で分けると、
10代までのジュニアと30後半~50代の方の人口が多く、20~30代前半の方がやや少ないというところでしょうか。
それぞれの方のカート活動の目的ですが、
- プロレーサーを目指して練習に励んでいる
- 車や乗り物が好きだからスポーツとして体と心を鍛えるため
- 楽しみや、ストレス発散の趣味として
- 運動やダイエットとして
- 整備や機械構造を学ぶ場として
など様々な意見を聞きました。
全員がプロレーサーを目指しているわけではないということですね。
これは野球やサッカー、ゴルフなど他のスポーツと同じだと思います。
もちろんプロを目指すための力試しとすることもよいでしょう。
カートはモータースポーツ中でも比較的コストがかからずできるカテゴリーだと思いますので、ここで自分の才能を試すのもよいと思います。
どうやって始めたらいいの?
カートの始め方はまず二種類あります。
自分のマシンを購入するか、レンタルマシンにするかです。
最近ではレンタルでマシンを貸し出してくれるコースやサービスも増えてきたので、まずはレンタルマシンでカートを試してみることがよいでしょう。
(“レンタルカートに乗りに行こう”の記事も参考にしてみてください)
レンタルマシンを使用したレースも行われていますので、練習して大会に参加してみることもできます。
より速いスピード、本格的なレースを望むなら自分のマシンを用意してカート活動をする方がよいです。
“自分の希望に合ったカートを購入する方法”の記事でカートの購入方法やチェック項目などを解説しています。
レンタルマシンは自分で整備や調整などができないので、時としてマシン自体の性能差(速さの違い)があることがあります。
自分のマシンならその辺りもコンディションを整えられるので、速さはよりドライバー次第になってくると言えます。
カートのマシンを紹介
レンタルカート
最も体験しやすい貸出専用のカートです。
レンタルカートコースや一部のレーシングカートコースなどでレンタルマシンとして使用されています。
4ストロークの汎用エンジンを搭載し、遊園地のゴーカートとは一味違った本格的なモータースポーツを楽しむことができます。
多少ぶつかっても壊れない頑丈な車体と速すぎないスピード設定で誰でもチャレンジできるでしょう。
基本的には大人サイズになりますが、子供用の小さなカートを用意している施設もあります。
キッズカート
3,4歳から乗ることができる小さいサイズのカートです。
40㏄の2ストローク汎用エンジンを専用設計の車体に搭載。
レースも盛んに行われていて、大人顔負けの白熱したバトルを見ることもできるます。
このカートを使用したキッズカートスクールなども行われているので、初めはスクールを受けて基本を学ぶことがお勧めです。
レーシングジュニアカート
小学校中学年くらいから乗れるカートです。
エンジンはクラスによって、レース用の2ストローク60㏄もしくは100㏄を使用します。
大人用のレーシングカートより一回り小さいサイズながら、性能や構造などはそれほど変わらない本格的なカート。
ジュニア選手の人口も多くレースでは人気のカテゴリーです。
レーシングカート
一般的にレーシングカートと言われている大人用スプリントカートです。
車体はシンプルで必要最低限の装備しか持たず、それゆえに軽量なマシンは驚くほどの走行性能を発揮します。
入門カテゴリーから全日本選手権まで同じ車体を使用しています。
搭載するエンジンのスタンダードは2ストローク空冷100㏄のレーシングエンジン。
各地でレースも行われており、ホビー派から本格派まで幅広く楽しむことができます。
スポーツカート
レーシングカート同じ車体に4ストローク汎用エンジンを搭載したカートです。
レンタルカートとレーシングカートの間位のスピードで程よく楽しめるカートとなっています。
耐久レースに使用されることが多く、仲間とワイワイとレースをしたいユーザーに親しまれています。
スーパーカート
サーキットカートとも呼ばれ、レーシングカート専用のコースではなく、スーパーフォーミュラやスーパーGTが行われているような本格的なサーキットでレースをするためのカートです。
エンジンは2ストローク125㏄もしくは4ストローク250㏄のトランスミッション付のバイク用エンジンを搭載しています。
そのスピードは最高速で200㎞/hを超えることもあり、最速のカートと言えます。
カートに乗るのにライセンス(資格)は必要?
カートに乗るのに自動車運転免許証も含めて資格は基本的に必要ではありません。
公道を走るわけではないので資格の保有は定められていないのです。
(一部の施設では何かしらの資格や会員制度などが設けられていることがあるので確認してみてください。)
しかし、資格が必要ないからと言って何でもありではありません。
レンタルカートでもそこそこのスピードは出ます。
コースの注意事項をよく理解し、無茶な走行はやめましょう!
他の方の迷惑にもなりますし、事故などを起こし怪我をしてしまったら折角のカート走行が台無しです。
カート用のライセンスというものが存在していますが、レーシングカートでレースに参加するときに必要になってきます。
講習会に参加して取得することができます。
カートレースってどんな感じ?
ここでは一番一般的なスプリントタイプのレーシングカートのレースを紹介してみたいと思います。
まずは自分が出場できるクラスをルールブックにてチェックし、締め切りまでに申込み(レースエントリー)します。
ルールに適しているか車体のチェックと整備も済ませておきましょう!体調管理も忘れずに。
レース当日の流れ
受付
参加受理所とライセンスを持って受付を済ませます。
車検
受付で必要な書類をもらえるので記入して、車検場へ行きます。
車体がレース出場に適しているかのチェックとエンジン、タイヤなどの登録が行われます。
ドライバーズミーティング
出場選手全員が集まり、そのレースのスケジュールや注意事項などの説明があります。
タイムトライアル
ここからいよいよ走行開始です。
タイムトライアルは時間内に出されたベストタイムを競います。
着順は関係ありません。
思いっきり走りスーパーラップを叩き出しましょう!
時間は10分間前後です。
予選レース
タイムトライアルの順番に並びよーいドンでレース開始です!
レーシングカートでは基本的にローリングスタート形式(2列の隊列を保ちながらゆっくりとコースを周り、止まることなくスタートラインに戻ったところからレース開始する方式)でレースがスタートします。
予選レースはあくまでレースなので順位は着順です。
周回数は15周前後。
決勝レース
予選レースの順位にならびローリングスタート方式でレース開始です。
決勝レースでそのレースの最終順位が決まります。
一台でも前でゴールできるように頑張りましょう!
周回数は15周前後です。
表彰式
その日の各クラスの入賞者が呼ばれ表彰台にてシャンパンファイトが行われます!
表彰台の頂点からの眺めは別格ですよ。
このような流れでレーシングカートレースは行われます。
カートレースではスポーツ走行では味わえないレース前の緊張感や他のカートとのギリギリのバトルなど、モータースポーツの醍醐味を満喫することができます!