カートのグリップ力と最適なアクセルオンのタイミング

オカダ
こんにちは。
カートドライビングサポーターのオカダです!

練習走行中やレース中に相手より早くアクセルを開けているのに立ち上がりで離される!

そんな経験、あなたはありませんか?

もしかしたらアクセルオンのタイミングが間違っているのかもしれません!

タイヤのグリップ力とアクセルオンのタイミング

今回注目したいのは、コーナーリング中のタイヤのグリップ力(路面との摩擦力)です。

タイヤがどのような状態のときに、加速にグリップ力を使えるのかを考えてみたいと思います!

その状態のときこそがアクセルオンのタイミングなのです!

カートのタイヤにかかっている力と立ち上がり加速力の関係

タイヤにはいろいろな力が加わり、グリップ力によりその力を支えています。

ブレーキング時には前方縦方向の力、
コーナーリング時には横方向の力、
加速時には後方縦方向の力。

さらに荷重移動の上からの力が加わります。

それではコーナーリング中のタイヤを考えてみましょう。

左旋回中のリアタイヤは強く右方向の横Gを受けています。

あるところでこの横Gを受け止めるグリップ力が最大値を迎えます。
これ以上の力を掛けたら滑り出してしまう点です。

ここでアクセルオンしたらどうなるでしょうか?

すでに最大値(限界値)のグリップ力を迎えているタイヤに、さらに別方向の力を掛けることになります。

タイヤもびっくりです。
まだ働かせるのかと!

そうするとタイヤは力を支えきれなくなり滑りだしてしまいます。

スピンをしなくてもタイヤは滑っている(空転している)状態なので、アクセルを開けていても力強い加速にはなりません。

ここで速さに差が出てしまいます。

最適なアクセルオンのタイミングはタイヤに掛かる横Gの最大値(限界値)が過ぎたところです!
このタイミングならばタイヤには加速に使えるグリップ力の余裕があるのです!

縦方向と横方向のグリップ力のバランスのイメージ。
横Gに耐えるためにグリップ力を使うと、縦方向に使えるグリップは減少する。

アクセルの踏み方や練習法はこちらの記事で解説しています!

基本テクニック!カートのアクセルワークを考える

2017.04.09

まとめ:練習のポイント

走行中はタイヤにどのような力が掛かっているのかを意識しましょう!

タイヤのグリップ力には最大値が決まっています。
横方向にグリップ力を多く使うと縦方向のグリップ力は減少します。

アクセルオンのタイミングは横方向に使うグリップ力の最大値を過ぎたところで!
縦方向にグリップ力を使えるタイミングになってから!

ABOUTこの記事をかいた人

shogo okada

東京都在住。一児の父親。 高校生からレーシングカートを始めカート歴は20年になりました。 普段はカートショップやカートコースのスタッフとして、サーキットサポートやフレーム・エンジンメンテナンス、ジュニアカートスクールのコーチなどカート全般にかかわる活動をしています。 サーキットのサポートでは、"ドライバー目線を大事にする"をモットーに、その人に必要なアドバイスができるように心がけています!