初級から抜け出そう!カートのステアリング操作

カートのステアリングは基本的にはきらない方がいい!

レンタルカートやレーシングカートのステアリング機構は自動車と違い1:1!

そのダイレクト感が気持ちいいですよね。

グイッ、グイッ、と曲げるコーナーリング。

・・・。

実はタイムアップの妨げになっているかもしれません!

鋭く曲がっている気がするけど、ガツンとステアリングがよくない理由

カートのタイヤがいかにハイグリップであったとしても、あるタイミングで一気にえいやっ!とステアリングを切ってしまうと、さすがにフロントタイヤが横滑りを起こします。

いわゆるアンダーステアですね。

アンダーステアで滑った後、スピードが落ちたところでフロントタイヤのグリップが回復します。

そこの時点では、ステアリングの大きな舵角により、今度は勢いよく曲がります。

これはオーバーステアですね。

曲がりたいところで曲がらず、そのあとでリアタイヤが滑る。
一番厄介なアンダー・オーバーステアです。

これではコーナーへの進入スピードを上げられません。

また、急激なオーバーステアでスピンする危険性もあります。

もう1つの理由は走行抵抗です。

ステアリングを切るということは直進しているカートを曲げるためにフロントタイヤの角度が変わり、路面に引っかかり無理やり曲げています。

そこには路面とタイヤの摩擦抵抗が発生しているわけです。
舵角が大きいほどこの摩擦抵抗も大きくなります。

車重の軽いカートではこの抵抗が結構な邪魔者です。

コンマ1秒でも速く走りたいカートではなるべく邪魔な抵抗はなくしたいですよね。

サーキットに置かれているレンタルカートやクラッチ付きのレーシングカートを押して転がせる機会がありましたら試してみてください。

ハンドルを切って押そうとするとものすごく重たいと思います。

タイヤのグリップを活かしつつ走行抵抗を減らそう!

結論からいうと、

無駄にフロントタイヤに舵角を与えないということですね。

これをするためには、ゆっくり丁寧にステアリングを切っていくしかありません。

ここで注意したいことがあります。

仮に現状でステアリングを切りすぎていると感じていて、改善しようと丁寧な操作を練習するとします。

そのときに、今までと同じタイミングでゆっくり丁寧にステアリングを切ると、コーナーを通り過ぎてしまいます・・・。(クリッピングポイントにつけない状態。)

これではレコードライン(一番速く走れるコース取り)から外れてしまいタイムアップにはつながりにくいです。

解決法としては、ステアリングを切り始めるタイミングを早目にとってみてください。

こうすることでゆっくり丁寧に操作する時間を稼げるので、つじつまが合ってくるというわけです。

また、ステアリングの舵角をゼロにすることはできませんが、ブレーキによる荷重移動を利用してゼロに近づけていくことはできます。

このときの操作にもゆっくりと丁寧な操作が必要なので、上級レベルになるためにも、早めにマスターしたい操作法ですね。

まとめ

ガツンと一気にステアリングは鋭く曲がって良さそうな気がしますが、さらにスピードを上げようとするときに邪魔になってきます。

カートのステアリング操作は基本的にはゆっくり丁寧に。

上級になればなるほどそれが必要になってきます!

ABOUTこの記事をかいた人

shogo okada

東京都在住。一児の父親。 高校生からレーシングカートを始めカート歴は20年になりました。 普段はカートショップやカートコースのスタッフとして、サーキットサポートやフレーム・エンジンメンテナンス、ジュニアカートスクールのコーチなどカート全般にかかわる活動をしています。 サーキットのサポートでは、"ドライバー目線を大事にする"をモットーに、その人に必要なアドバイスができるように心がけています!